プレスリリース
コンカー、「経費精算の現状と課題意識」について 日本CFO協会との共同調査結果を発表
~消費増税を迎える中、約9割が依然としてマニュアルで交通費を精算、ICカードのデータ活用進まず経理部門による経費の不正チェックが十分に機能していない実態が明らかに~
2014年4月1日(東京発) - 統合出張・経費管理の世界リーダーである世界第2位のSaaSプロバイダー、Concur Technologies, Inc.(本社:米国ワシントン州、Nasdaq: CNQR)の日本法人である株式会社コンカー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:三村真宗、以下 コンカー)は日本企業がグローバルな競争にさらされ、成長戦略のために間接費の戦略的な低減が求められるなか、経費精算の現状と課題意識について日本CFO協会と共同調査結果を発表しました。
「経費精算の現状と課題」調査 概要
- 調査対象:日本CFO協会会員メンバーおよび同協会各種セミナー参加企業、993サンプル (回答者の所属企業の規模:売上高1000億以上が55%、従業員数5000人以上が46%)
- 調査方法:オンライン上でのアンケート調査
- 調査地域:全国
- 調査期間:2014年1月21日から2014年2月3日
- 主な調査内容:経費精算の現状・経費処理に関する省力化、経費に関するガバナンス、経費管理の仕組みの現状について
消費増税による二重運賃で経費精算の手間が予想される一方、ICカードの活用は依然進まず
本調査において、従業員の40%、管理職の35%が経費精算業務を負担と感じていると回答しています。また、職階別で見ると、現場に近いほど負担を感じる割合が増えています。日常業務の中で多く発生する経費精算、特に手間と時間がかかると考えられる交通費の精算は約8割(78%)が依然としてマニュアルで入力、紙ベースで処理が行われ、交通ICカード(PASMO/Suicaなど)のデータはほとんど活用されていない実態が判明しました。消費税増税にともなう交通ICカード利用による1円単位の運賃体系の導入で切符購買時と異なる公共機関の二重運賃が発生し、経費精算における業務の負担増加が予想される中、対策が進んでいないことが見受けられます。
スマートフォンの業務利用普及が見受けられる中、経費精算に活用されていない実態が浮き彫りに
68%が何らかの形で業務でのスマートフォン利用を認められていると回答していますが、経費精算を社外からスマートフォン経由で実施できると回答したのはわずか6%に留まっています。業務効率化のために、スマートフォンの業務利用普及や従業員所有デバイスの業務利用(BYOD)が見受けられる中で、経費精算分野におけるモバイルデバイスの活用が依然として進んでいない実態が浮き彫りとなりました。
企業のガバナンス、コンプライアンス強化が求められる中、経費管理分野における課題が明確に
経費精算プロセス及びデータが、「高度に可視化されている」という回答はわずか11%に留まり、経費の具体的な利用状況や発生している規定違反の実態、承認プロセスの進捗状況などを把握できていない企業の存在がうかがえます。また、41%が管理職による承認が経費規定違反のチェックポイントとして機能していないと回答し、経費精算の仕組みにおける規定違反の検知をすべてできるという回答が9%に留まっています。企業のガバナンス、法令順守(コンプライアンス)強化求められる中、社員の不正経費利用の防止や正確な会計データの生成に繋がらない経費精算管理の実態があると言えます。
主な調査結果は、以下の通りです。
- 経費精算の業務負担について、従業員の約4割(37%)、管理者の約3割(29%)が負担に感じていると回答。
- 交通費について、交通系ICカードから自動的にデータを読み取っていると回答した企業はわずか4%に留まり、約9割(87%)が依然としてマニュアルで入力・書き込みをしていると回答。
- 業務でのスマートフォン利用について、約7割(68%)の企業が何らかの形で使用を認めている一方、従業員がスマートフォンやタブレットで社外から経費精算ができるのはわずか6%。
- 自社の経費プロセスに対しする問題意識について、全体の56%が「ある」と回答。
- 経費精算データの可視化について、35%が可視化されていないと回答。この可視化についてはデータそのものや、規定違反の有無、承認プロセスの進捗状況などの側面があると考えられる。
- 経費規定に対する従業員の理解について、全社員が理解していると回答した企業はわずか8%で、43%が理解していない社員がいると回答。
- 管理職による承認が経費規定違反のチェックポイントとして機能しているかどうかについて、41%が機能していないと回答。
- 単純な経費規定違反のチェックについて、経理部門の55%が負担になっていると回答。
- 経費精算の仕組みにおける規定違反の検知について、41%が検知できないと回答。
- 不正チェックに十分な時間が割けていると回答した経理部門はわずか27%に留まり、約7割(73%)が十分に時間を割けていないと回答。
本調査結果について、コンカーの代表取締役社長である三村真宗は次のように述べています。
「多くの部門でコスト削減の取組が進んでいますが、経費精算を含めた間接費削減にはまだ多くの改善の余地があります。自社の経費プロセスについての問題意識の有無では、役職ごとに見るとCFOや財務担当役員は58%があると回答している一方、会長・社長は40%に留まっていました。間接費・経費改革を推進するには、経営者自らの問題意識が不可欠です。国内では、2014年4月からの消費税増税で、利用頻度の高い電車料金はICカード利用時と切符購入時で運賃が変わるなど、現場での混乱も予想されます。ICカードにも対応した経費管理システムを活用して経費管理を最適化することで、入力作業や規定違反チェックにかかる労力を削減し、従業員の業務効率化と生産性向上を実現できるようになります。日本企業のグローバル化が進み、厳しい価格競争にさらされ、同時にガバナンスやコンプライアンス強化が求められる中、戦略的な間接費管理によって企業は大きな競争力を確保できるようになるでしょう。」
本調査結果の詳細は、 http://www.concur.co.jp/ をご覧ください。
■株式会社コンカーについて
SaaSプロバイダーとしては世界第2位の規模である米国 Concur Technologies(NASDAQ上場企業)の日本法人です。2011年2月、資本金4億円で設立されました。コンカーは出張・経費管理の分野でグローバル スタンダードである『Concur Expense』『Concur Travel』『Concur Invoice』をはじめとする従業員のバックオフィス業務を支えるサービス群を提供します。コンカーの詳細についてはwww.concur.co.jpをご覧ください。
■コンカーについて
コンカー社は、全世界で約2,200万人のユーザー数、およびFortune500の61%の企業が利用する世界トップシェアの出張管理クラウドサービスを提供しており、各地域におけるリーディングカンパニーとの提携を重要な戦略と位置づけ、ビジネスを拡大しています。コンカーは出張・経費管理におけるマーケットリーダーとして、あらゆる業種におけるあらゆる規模の企業を支援しています。モバイルでも利用可能なクラウドソリューションはコスト管理と従業員のムダな時間消費を削減します。The Concur(R) T&E Cloudを通じた継続的なイノベーションと、エコシステムを活用したアプリケーション、コンテンツの拡充、そして、外部情報を組み合わせた包括的な出張・経費データの活用により、お客様の出張・経費管理の価値最大化に貢献します。これはコンカーが掲げる企業ビジョン “The Perfect Trip(TM)”の戦略に基づくものです。また、The Concur Perfect Trip Fundは最先端で革新的な出張に関するテクノロジーを持つ企業に投資を行います。2013年10月に行われた初めての年次開発向けカンファレンスにて、優秀賞として10万ドルを付与しています。詳細はhttp://www.concur.comまたはコンカーブログをご覧ください。
*Concurは、米国Concur Technologiesの商標および登録商標です。