プレスリリース
知ってた?2018年度もIT導入補助金が募集されます!申請のポイントと導入例
2018年度もIT導入補助金が導入されることを知っていましたか? この補助金は、ITツールを利用する中小企業にとって大きなメリットがあります。この記事では、まだ知らない経営者に向け、「IT導入補助金とは何か?」という点を踏まえ、採用されるための申請のポイントや具体的に対象となる導入例などを解説していきます。IT導入補助金を賢く利用し、より健全でスムーズな経営を目指しましょう。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、IT活用によって主に中小企業の生産性を高めるために経済産業省が打ち出した補助金です。2017年に続き、2018年もIT導入補助金の導入を実施します。2018年4月20日より一次公募が開始されました。6月4日(月)が1次申請期間の締切です。
2018年度IT導入補助金の目的は?
IT導入補助金は、少子高齢化のように将来的に働き手が減ることを想定し、ITを駆使した生産性の向上を目的にしています。つまり、ITシステムを導入することにより、社員個々の仕事の生産性を上げ、少ない働き手でも問題なく会社が機能するような体制にするということです。
特に、中小企業のなかにはITシステムを導入する資金が不十分な会社もあるので、補助金を拠出することにより、ITシステムの導入をあと押ししているというわけです。
2017年度からの変更点や上限金額
2017年のルールと2018年のルールでは「対象となる企業数」「導入する予算」「1社あたりの上限」が異なります。まず、対象となる企業数は2017年度に1.5万社だったのに対し、2018年度は9倍増の13.5万社が対象です。
また、予算も100億円から500億円に上がっています。ただし、1社あたりの補助金の上限は、2017年度が100万円だったのに対して2018年度は50万円となっています。これらの点から、IT導入補助金には一定のニーズがあり、更に裾野を広げたいと考えたのでしょう。
IT導入補助金の有効な活用法は?
2017年の申請時には、「とりあえず申請しておこう」といった例が散見されたようです。しかし、この補助金を有効に活用するためには、「ばらまき」ではなく、上述した「目的」に合致した企業に補助すべきとしました。
そのため、経済産業省は補助金を利用した企業が、ITツールを利用してどれだけ生産性を上げたかを追跡し公表する、いわゆる「見える化」を実施します。経営者は、補助金を利用したITツール導入後、導入前と比較し、具体的にどのような点が生産性の向上につながるかを想定しておく必要があるのです。
どのようなものが補助金の対象になるの?
IT導入補助金の対象になるものは、POSや書類の電子化に必要なツールが挙げられます。例えば単に「ホームページを作りたい」といったニーズに対し、その製作費を補助金として申請することはできません。
POSとは「販売時点情報管理システム」のことで、商品名や価格、数量、日時などの販売実績情報を収集することができるので、経営者側が売れ行き動向とその内実を観察し把握することができます。店舗ごとの売り上げや利益などもデータ化できるので、それらのデータに基づき情報収集して生産性を改善することができるというわけです。
POSがなければ、店舗ごとに個々に手作業でデータを取り、そのデータを収集し分析してからようやく改善案を立てられるといった状況なので、生産性が悪くなってしまいます。
ほかには、店舗や事務所の従業員の勤怠がひと目で分かり、労働時間に対する成果(生産性)を確認できる勤怠管理システムなどへの投資も対象になるでしょう。
IT導入補助金申請のポイント
申請時のポイントは以下の点です。
複数分野でITを導入する
上述したように、この補助金はIT関係のすべてが対象になるわけではありません。導入支援を受けるためには、ひとつのITツールだけではなく、複数の分野をパッケージにまとめたサービスの導入を狙うことです。その理由は、その方が生産性の向上につながるからです。
そのため、「ホームページ制作×顧客管理システム」のように、複数の分野を組み合わせて申請した方が生産性向上につながると判断されるため採用されやすいと考えられます。従って、申請時には複数の分野を組み合わせて解決するようなITの選択がポイントです。
パッケージサービスを導入する
補助金を受け取るためには、あらかじめ登録されたIT導入支援業者によるパッケージ化されたサービスを導入することが必要です。企業で独自のものを開発したといっても、IT導入補助金は受けられません。登録されたIT導入支援事業者のパッケージサービスから選んで導入しなければいけないという点を踏まえておきましょう。
生産性向上計画を策定する
先ほど経産省が「見える化」すると解説しましたが、ITツールを導入することで企業は生産性を向上させなくてはなりません。そのため、生産性向上の数値目標を加味した計画書の作成が必要です。
例えば、3年後の計画を作成し、1%の生産性向上の目標とシミュレーションを明確に示すといったことが重要になります。
まとめ
IT導入補助金を有効活用できれば、社内システムを刷新する手助けになります。申請時のポイントは、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。ただし、申請すれば必ず補助金が下りるわけではありません。上述した点を踏まえて、申請書や計画書の作成を正確に行いましょう。
参考:
- 2018年もIT導入補助金の情報が発表されました。|実践IT研究所(PIT) 川崎
- 中小13万社のIT導入に補助金500億円 経産省|日本経済新聞
- 2018年度IT導入補助金を使って「Concur Expense」の導入が可能です|SAP Concur