請求書管理システムはなぜ必要?請求書の受領や支払いプロセスの実態と課題!
毎月やってくる備品や光熱費などの支払請求書…これらの処理を管理を紙や表計算ソフトで実施している企業も多いのではないでしょうか。紙や表計算ソフトによる請求書管理プロセスは、データ入力の手間のみならず 承認プロセスの観点からも改善点が多く存在すると言われています。今回の記事では、請求書処理に関するの実態と課題、および請求書管理システムによってどのような変化がもたらされるかについて解説します。
請求書の受領や支払いプロセスの実態と課題
日本CFO協会が行った「請求書の電子化に関する調査」では現状の請求書の業務プロセスに対して91%が改善が必要と回答しています。
また、本調査では改善が必要と言われている請求書支払い業務において、入力の負担(79%)、紙ベースで承認フローが煩雑(70%)、紙ベースで検索が困難(69%)、保管・輸送コストがかかる(81%)、分析ができない(75%)といった個々の課題が挙げられています。
これに加えて、2020年2月に同協会が実施した「新型コロナウイルスによる経理 財務業務への影響に関する調査」では、テレワークを実施できていない企業の最大のネックとして「請求書や証憑などの紙の書類がデジタル化できていない」が77%でも多い回答となっており、紙ベースによる請求書プロセスはテレワーク推進の阻害要因としても課題となっています。
これらの調査結果を踏まえると、申請者の入力のみならず、承認者や監査などの経理業務・経費管理の面でも改善が求められており、多くの企業において請求書処理プロセスのあらゆるフェーズに改善の必要性を感じていることがわかります。
請求書管理システム化がもたらす3つの変化
これらの課題を解決するためのアプローチが請求書管理システムです。では、請求書管理をシステム化すると実際にどのような変化が訪れるのでしょうか。今回は①自動化、②可視化、③ペーパレス化という3つのポイントをご紹介します。
①自動化 - 人海戦術の負荷を解決
調査でも挙げられているとおり、請求書の手入力にかかる手間は非常に大きなものです。また、入力時の規程チェックが不十分だと差戻しも発生します。請求書管理がシステム化がされていない状態では、社内規定の不徹底を人力に頼って徹底しようとしているようなもの。コンプライアンスの観点でも限界がありますし、かかる負荷や工数も莫大です。
請求書管理システムは、入力作業や規定チェックを自動化。これにより、入力負荷の軽減やコンプライアンス徹底、精査の負荷軽減などを可能にします。
②可視化 -分析による課題抽出を行い、適切かつタイムリーな支払い業務を実現
請求書の業務を紙ベースで行ううえでの問題は、業務が属人化しブラックボックスになってしまうこと。請求書管理をシステム化をすると、請求書支払いに関するデータを可視化することが可能です。
資金繰りに問題はないか、取引先との取引は他社と比較して妥当な範囲で行われているか、特定の社員に高額な取引が集中していないか、請求書入手から支払いまでの業務を遅らせている処理がどこで発生しているのか・・・・こういったポイントを可視化し分析することで、課題抽出を行えます。その結果、透明性が高く適切でタイムリーな請求書支払い業務が実現します。
③ペーパレス化 - オペレーションの最適化、テレワークの推進
請求書業務を紙で行っていると、一度請求書を保管した後に何かその処理や支払いに関することを検索しなければならなくなった場合、該当する請求書を探し出して戻す手間はかなりのものです。
会計士監査、 税務調査や内部監査あるいは3か月ぶりにきた請求書処理の仕訳の確認。何か問い合わせや調べごとがあるたびに必要な文書を探しだす時間はきわめて非効率ですよね。請求書管理をシステム化し、システム内にデータを保管しておくことで、検索性が向上し、必要な書類を必要なときすぐに見ることが可能になります。
また、せっかく社内でテレワークを進めても『原本文化』『ハンコ文化』のもとではなかなか実現が難しいもの。請求書管理をシステム化し、可能な限り電子で請求書を受領して電子でワークフローを回すことはバックオフィスのテレワークを大きく推進してくれるでしょう。
請求書管理のシステム化に最適なクラウドシステム
記事で挙げてきた請求書管理に関する課題点は、経理の皆様には覚えのある問題ではないでしょうか?紙ありきの業務プロセスは、日本の企業活動において多くの非効率を招き、生産性向上や多様な働き方を阻害しています。
このように法制度改正が目まぐるしく変わることに加え、働き方の在り方が見直されるなかでは、タイムリーな開発と低コストでの対応、リモートでも業務可能なクラウドシステムを検討するのがベストと言えます。
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