中堅・中小企業

今すぐ活用!中小企業における無駄を省いた“攻め”の設備投資とは?

Back Office Heroes編集部 |

中小企業が市場の変化に対応して収益を上げ、業務を維持していくためにはIT部門における“攻め”の設備投資は欠かせません。現在、日本の企業はIT部門への設備投資を急ピッチで進めているものの、今後予想される少子高齢化に伴う人材減少や市場縮小という大きな課題に直面します。特に、企業の経理部門は、無駄を省きクラウド化を活用して生産性を向上させる対応が必要です。

 

中小企業における“攻め”の設備投資とは?

これからの日本社会が抱える深刻な問題は「少子高齢化」です。特に、中小企業ではこれから良質な人材の確保と、縮小する市場への対応が必要となります。逆に、働き手となる人材不足が確実視されているなら、業務をなるべく省力化し、オペレーションの人員を減らすことで対応するといった考え方もあります。

少ない人員で業務を遂行するためには、適切な設備投資が欠かせません。ただし、中小企業にとって設備投資というのは「冒険」でもありますよね。特に、経理部門や人事・総務部門などへの設備投資が直接会社の売り上げに直結するものではないため、どうしても躊躇してしまう企業が多いようです。

しかし、経理部門ではIT化、クラウド化によって、これまでかかっていたコストを大きく削減し、従業員の省力化も可能になることをご存知でしたか? 

経理部門へIT投資することによって、従業員の経費精算や管理、請求書など、これまで紙ベースで処理してきた業務の自動化が可能になります。こうしたITへの設備投資は、無駄な事務処理にかかる時間を大幅に削減できるのです。中小企業にとって、こうした非生産部門へ“攻め”の設備投資を行うことで、今後の激変する市場で生き残る力を手に入れることが可能となります。

それでは、具体的にどのような設備投資が効果的なのでしょうか。こと経理部門に関しては、今利用している会計ソフトなどをクラウド化することで省力化とコストの削減が可能となります。こうしたITへの“攻め”の設備投資が、なぜ企業の売り上げに貢献し、利益率をアップさせるのかを考えていきましょう。

 

実はIT投資の有無で売上高に大きく差がつく!

中小企業庁が毎年公開している「中小企業白書」をご存知ですか? 「中小企業白書」とは、国が日本経済における中小企業の現状や、その年のトレンドなどについてまとめているデータで、企業活動の指針として役立てられています。

その「中小企業白書」2016年度版では、トピックとして中小企業のITにおける設備投資の現状が記されています。これによると、売上高、売上高経常利益率ともに、ITに投資を行った企業のほうが行っていない企業に比べて高い水準であるというデータが提示されています。

特に、これまでIT投資を行ってこなかった企業がITへ投資を始めて現在でも継続している場合、売上高を大きく伸ばしているというデータがあるのです。

もちろん、これまで一度もITへの投資を行ったことがない中小企業というのは極端な例で、多かれ少なかれどこの企業でもIT投資は行ってきたのが普通です。ハードウェアへの投資に関しては、中小企業でもパソコンやスマートフォンなどを導入している中小企業は75.6%にのぼるというデータが示されています。

こうしたハードウェアへのIT投資に比べ、ソフトウェア等への設備投資を行った中小企業は、63.7%に留まっているという現状があります。具体的に、ソフトウェアへの投資とは、会計ソフトや情報システム、クラウド・コンピューティングなどを指します。ソフトウェア等へのIT投資を行っている中小企業が6割強というのは高い水準のように見えますが、実は導入しているものの、ITを活用していない(できない)企業が多いのです。

パソコン(会計ソフト)を利用せず記帳している企業は、なんと30%を超えるというのです。まさに「宝の持ち腐れ」ですよね。でも、なぜこのようなことが起こっているのでしょうか?

 

活用できないからIT投資を行わないのは逃げ!

中小企業の経営者は、IT投資が会社の業績に大きな影響を及ぼすことは当然わかっています。それでもIT設備投資を行わないのは、ITを導入できる人材がいないという根本的な問題があるから。IT設備に投資しても活用できる人材がいないため、設備投資をしても利用していないケースが多いのが原因です。

中小企業がIT投資を行わない主な理由としては、上記のほかに以下のものがあります。

  • 導入効果が分からない、評価できない
  • コストが負担できない
  • 業務内容に合ったITがない
  • 社員がITを使いこなせない
  • 適切なアドバイザーがいない

しかし、こうした理由でITへの設備投資を行わないのは「逃げ」の経営と言わざるを得ません。専門的な知識を持つ従業員がいないのであれば、導入しやすく使い勝手がシンプルで、しかも導入コストが安いIT設備へ投資すればいいのです。

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まとめ

だれでも扱えて、会社の働き方改革にもつながるIT設備に投資することこそ“攻め”の設備投資です。経理や人事など、企業の非生産部門は、IT投資による徹底した経費節減を行うことで業績の維持を実現できる部門。これは政府が推進する「働き方改革」にもつながるので、今後はさらに積極的に進めていくべきでしょうね。

 

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