わたしたちについて

【大阪開催イベントレポート】地域金融機関情報交換会

SAP Concur Japan |

2024年12月13日に「地域金融機関情報交換会」(主催:株式会社コンカー)を開催し、9金融機関グループ19名様にご参加いただきました。当日は経費精算業務の各行改善の取り組みや、会計・税務全般他SAP Concur以外の領域について、意見交換を行いました。本ブログ記事では当日の様子をご紹介します。

【冒頭挨拶】AIによるサービス拡張と地域金融機関との連携構想について

講演するコンカー橋本社長
冒頭、株式会社コンカー 代表取締役社長 橋本 祥生より開会挨拶と今後の展望のご紹介

ネットワーキングを通じて、ご参加者同士で情報交換をして是非楽しんでいって欲しいとの挨拶を述べました。また、当社がAIサービスの段階的な機能拡張を予定していること、地域金融機関様との連携構想を説明しました。

来年前半にクラウドディテクション(AIによる不正検知:Verify)をリリース、次にセルフサポーティングオペレーション(自立運用)、インサイト(購買の最適化提案)の展開を予定しています。これらは、全世界すべてのお客様が同じSAP Concurを使っているから実現できているものです。地域のDXが遅れているという話も聞こえてくる中で、地域の中核企業である地域金融機関の皆様をコアに、地方自治体様も巻き込みながら、同じプラットフォームでデジタル化を推進し、地域の競争力を高めていく構想も描いています。こうした部分もご一緒していきたいと考えています。

【内容説明】本日の流れと参加者紹介

参加者挨拶
続いて、株式会社コンカー バイスプレジデント 営業統括本部長 簗瀬 太祐より、本日の内容について説明を行いました。続いて、ご参加いただいた各行様にマイクを回し、自己紹介をいただきました。

中国銀行 様(ちゅうぎんフィナンシャルグループ 様)

当行ではグループ全体のDX方針にSAP Concurが合致したことから選定するに至り、現在は導入プロジェクトに入って構築中です。現在の課題としては、法人カードの不正利用防止に向けた限度額設定、ヒューマンエラー防止、規定の改定などがあります。本日はとくに、反社先への支払防止、BIツールの活用方法などについて、持ち帰りたいと考えています。

徳島大正銀行 様

コンカーと直接的な取引はありませんが情報収集を目的に参加しました。
具体的には新リース会計基準について各行のお取組内容や整理状況などお聞きできればと思っています。
また当行では直近、複数の営業系システム、融資系システムをまたぐ煩雑な事務作業における課題解決を目的に共通基盤を採用し、デジタル化を推進しています。
本日は多くの方々と実務面、システム面など幅広いテーマで意見交換したいと考えています。

肥後銀行 様

当行では、効率化を図っているものの、グループ内の会社ごとに使っているシステムが違っており、なかなかグループ統制ができない点が課題となっています。今回ご参加されている各行様はグループ会社がかなりいらっしゃると思うので、どうされているのか教えていただきたいと思い参加しました。他には、投資案件の管理方法や、自治体と連携した取り組みについても意見交換をさせていただきたいと考えています。

池田泉州ホールディングス 様、池田泉州銀行 様

現在、請求書発行システムなどをグループ全体の共通インフラとして導入しようとしており、SAP Concurが当グループに適しているのか情報収集するために参加しました。よろしくお願いいたします。

広島銀行 様(ひろぎんホールディングス 様)

2024年11月から、経費の立替領域に特化してSAP Concurを導入し、営業店で運用が始まっています。将来的には人の目で判断するような承認作業を自動化していきたいと考えており、検討を進めているところです。本日は他行様の経費精算領域のお取り組みや、お客様へのDX支援という面の情報収集をしたいと考えております。

京都中央信用金庫 様

法制度の対応に迫られたことを契機に、約1年前にSAP Concurを導入しました。DXによる業務改革が進められる、そしてBusiness Intelligenceの活用ができること。また、既存のシステムを活用しつつ当庫の決算業務を支えられるサービスとしてSAP Concurを導入しました。
本日は、予算管理の方法や決裁の権限設定、インボイス不適格なものへの対応などについて、皆様がどうされているのかお聞きしたいと思っています。

 A信用金庫 様

当行でもインボイス制度の開始に合わせてSAP Concurとは別のシステムを導入し、1年経って安定的に運用はできている状況です。しかしまだまだ課題はあり、経費業務の課題を皆様と意見交換させていただき、持ち帰らせていただきたいと考えています。

横浜銀行 様

SAP Concurは数年前に導入しています。押印や目視確認業務はなくしていこうという経営層からの方針や、業務用スマホの配布に合わせてスマホを有効活用できるツールの検討、予算チェックをした上での支払処理への対応、将来的なサービスの拡張性などを加味して、コンカーを選びました。現在の課題としては、データ活用による更なる合理化・効率化を図りたいと考えています。経費が収益にどれだけ結びついているかといった相関関係の分析や、法人カードの配布先拡大などです。本日持ち帰りたいものとしては支払漏れの防止策、予算統制、法人カード配布についてどうお考えなのか、皆様からお聞かせいただきたいと考えています。

【意見交換①】経費精算業務の各社改善の取り組みについて

参加者からの質問
意見交換に先立ち、コンカーではユーザー様や、導入を検討いただいているお客様にお集まりいただくコミュニティイベントを定期的に開催しており、地域金融機関様が集まるイベントについては2回目であることをご紹介しました。1回目は今年9月に東京で開催しており、来年は東日本の別の地域や九州でも、この枠組みを継続したいと考えていることもご紹介しました。

経費という領域は、皆様独自でやり方を考えていただく必要がない、競争優位性を働かせる必要がない領域です。他行様がうまくいっているやり方をそのまま取り入れて検討していただくことが叶うため、こういった、皆様で情報が流通する枠組みを整えることを今後も意識して参ります。

1回目の意見交換では2グループに分かれて、経費精算業務に特化した意見交換を行いました。テーマは「間接費業務改革に着手した理由」「SAP Concurを選択した理由」「改革・変更を実施したルールや規定」「検討から導入に至るまでのプロジェクト推進上の注意事項」「会計/勘定系システムへの連携方法」「今後も展望」の6つを取り上げました。

【意見交換②】会計・税務全般他、SAP Concur以外の領域について

質問する参加者
続いて2回目の意見交換では、経費精算業務以外のテーマを取り上げました。事前にご参加者様にアンケートを配布し、聞きたいテーマの中で多かった5つのテーマについて意見を交わしました。

1. 地銀業界においてバックオフィス業務はどうあるべきか

(徳島大正銀行 様)
まず地方と都市部では、顧客層に差があるものの、共通している点としては全行員がコア業務に時間をどれだけ作れるかが大切だと考えています。
冒頭触れましたが、業務ごとに特化した複数のシステムを跨ぎ煩雑化している業務を改善し、一つのプラットフォーム上で運用したいと考えています。

2. 新リース会計基準への対応状況および課題

(京都中央信用金庫 様)
リース識別の際には、資産の特定と支配の移転という2 つの要件を満たすと考えられる契約に一旦フラグを立てて、「このような形で識別しようと思う」と投げかけ、反応を探っていく方針です。ケーススタディーにおけるディスカッションの中でも、今のところ監査法人から明確な回答は返ってきていませんが、我々としては課題をどんどんぶつけ、対話を重ねていくことで、改正リース会計基準に対する見識を深めていきたいと考えています。

 3. 業務向けの特化サービスの導入にあたりどのように基幹システムから切り出す意思決定をしているか

(広島銀行 様)
ホスト連携をせずにクラウドサービスを導入することで、どれだけ効率化するかという観点で意思決定をしています。

(中国銀行 様)
各行様でサブシステムをお持ちだと思いますが、当行においてもコンカー導入に合わせてハブ機能の充実を図っています。連携などの作業は大変ですが、有用だと考えています。

4. 生成AI活用について具体的に何の業務で活用している、もしくは検討しているか

(横浜銀行 様)
当行では生成AIを活用した行内専用のチャットツール「行内ChatGPT(はまペンGPT)」を2023年11月より導入しております。このツールを活用することで、文書作成や要約、情報照会、アイデア出しといった日常業務の効率化を図っております。経理業務においては、費目に対する照会対応を含めた試行的な取り組みを進めており、業務の自動化や迅速化を目指しております。

また、融資審査業務における生成AIの活用可能性を探るため、実証実験を行っております。これらの取り組みについては、2024年11月7日にプレスリリースを発表しております。

5. 地域創生に向けたDX推進の取り組み

(徳島大正銀行 様)
地方銀行は他業界に比べて比較的DXが遅れていると考えます。当行としましては、まずは手法の前段階にインフラ面を整えていくことが1つのアプローチではないかと思います。
具体的にはロケーションフリーでデジタルの恩恵を享受するにはスマホ配布が挙げられます。

例えば経費精算においてはスマホで領収書の撮影/読取による効率的なスキャンができます。インフラ面での障壁をなくすことができれば、その先のデジタル化を進めやすくなると考えます。

(中国銀行 様)
お客様のDX化に関していえば、専門ノウハウを持ったITコンサルの方をお招きして、お客様の課題感をコンサルティングの形で広く聞かせていただいた上で、トップダウンでご提案する体制を敷いています。

【サービス紹介】SAP Concur

株式会社コンカー カスタマー&ソリューション統括本部 ソリューションアドバイザー 田中 稔より、SAP ConcurにおけるAI活用についてご紹介しました。

将来的に、SAP Concurには裏側に生成AIが組み込まれていて、当たり前に生成AIをお客様が活用できている世界観を目指しています。出張の手配から申請・承認・運用のサポートまで、ほとんどのプロセスでのAI活用を計画しています。その上で2つのサービスを紹介しました。

Concur Verify

Concur Verifyは、AIとビッグデータを活用して不正を検知する機能です。

たとえば、過去に申請したものと同じものを申請したときに、重複していることをAIが教えてくれます。他にも、領収書の偽造を検知したり、市場価格より高い経費精算があったときに、異常値として検知してくれたりもします。チェックするのが人間では気付かない部分も、AIであれば気付けたりします。こうした機能はビッグデータがあるからこそ、可能になるものです。

サポートへのお問い合わせ対応

これまではコンカーのサポートセンターにお問い合わせいただいていましたが、生成AI上でご質問をいただくと、会話形式で回答するものを今後リリース予定です。

生成AI活用における重要なポイントは、学ばせるデータの豊富さです。 AIの頭がよくても基になるデータがなければ改善提案ができないということになってしまうからです。当社ではグローバルの顧客のビッグデータを活用しながら、革新的な機能をリリースして参ります。

さいごに

懇親会の様子

弊社は、今回のような 同業界のお客様が集う情報交換の枠組みを大変重要視しております。これまで鉄道業界、流通小売業界など、 多数運営して参りましたが、開会前のご挨拶のタイミングから地域金融機関の皆様が積極的にご意見交換されている光景に大変感銘を受けました。それと同時に、この枠組みをしっかり続けていかなければと、使命感を強く感じました。

また、SAP Concurの領域だけで皆様に貢献したいという思いではなく、地域金融機関の皆様とは会社対会社の協業パートナーとしても地域共創/地域貢献で連携を図って参りたいと考えております。自社での業務効率化にとどまらず、地域に目を向けたようなディスカッションもそれぞれの地域特性を理解しながらご一緒したいと思っておりますので、引き続き皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

このような取り組みにご関心のある方はぜひ、お問合せください!

わたしたちについて
ヘルスチェックサービスのご紹介 突然ですがみなさま現在導入されているシステムに関してこのような課題を感じられたことはありませんか ユーザーからの入力の問い合わせが後を絶たない
もっと見る
わたしたちについて
コンカーは「経費精算のない世界を創る」というビジョンを掲げ、日本企業に対しては「日本企業の競争力強化に貢献する」、社員に対しては「働きがいと成長にコミットする」ということをミッションにしている企業です。 「コンカーアカデミー」は、そのミッション達成のために2020年6月から始めた取り組みで、社会人や学生を対象に現在は主に以下3つのコンテンツを無料提供しています。
もっと見る
わたしたちについて
営業として入社1年目にして、年度の目標を早々に達成したという井上直紀(いのうえなおき)。お客さまに役立つプランを考え抜き、わかりやすく伝えるために、資料の一行から会話の一言一句までを徹底的にこだわるという姿勢には、熱意あふれる営業スピリットが感じられます。
もっと見る