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UI刷新でConcur Expenseがますます便利に!変更の狙いと主な変更点をご案内 <前編>
SAP Concurはお客様からの要望や最新デザイントレンドを反映し、さらに使いやすいシステムを目指すべく、2022年のアップデートにてユーザーインターフェース(UI)を大きく刷新します。実際にどのように変わり、またユーザーの皆様にはどんなメリットをご体感いただけるのでしょうか。
先だって、製品担当との対談ブログを公開いたしましたが、本ブログでは2回にわたってもう少し詳しく、変更目的や変更ポイントの詳細をご紹介します。(後編はこちら)
■UI刷新の3つの目的
SAP Concurはクラウドサービスとしての特性を活かし、これまでも定期的なUIのアップデートを行ってきました。改良を加えることで、お客様の要望や最新テクノロジーに対応することはもちろん、利用者様にとってはアクセシビリティやインクルーシブといった観点を取り入れた最先端のUIを使い続けることができます。
これまで、マルチデバイス対応やキャッシュレス対応といった、社会やビジネスの変化に対応してきました。直近では「操作性の向上」「効率化」「アクセシビリティの向上」の3つをテーマにアップデートを実施します。
●操作性の向上・効率化
新UIでは、「より直感的にユーザーをガイドし、正確性の向上に寄与する」ことを目指しています。経費精算をほとんど実施しない人や初めての人でも簡単に使うことができ、頻繁に使う人は、より効率的に経費精算できるUIです。
新UIの設計においては、次のような取り組みを実施しています。
- 680回One-on-Oneの会話を実施
- 58回社内ユーザービリティ研究を実施
- 3000個の調査回答
- 13億回のユーザー操作
- SAP Concur 社内のBetaテスト
- 250社のお客様とBetaテスト
実際に使用する人の声を徹底的に拾い上げ、実際に繰り返し操作して検証を重ねることで、「本当に使いやすい経費精算システム」を目指しています。
●アクセシビリティ
IT製品におけるアクセシビリティとは、障がいを持つ人を含む、すべての人々がIT 製品にアクセスおよび利用できることを指します。最近では、「誰一人取り残さない」をうたう国連SDGsに寄与することが求められていますが、アクセシビリティの高いSaaSは、誰一人取り残さないインクルーシブな環境構築に貢献できると考えています。
SAPグループとしてもアクセシビリティを重要視しており、SAP Product Engineeringの最高責任者であるThomas Saueressingも「アクセシビリティはセキュリティとならぶ製品開発の重要な要素の1つ」と表明しています。
アクセシビリティへの対応でベネフィットが得られるのは、障がい者だけではありません。アクセシビリティの基本はシンプルにすることであり、直感的に使いやすくなることです。テクノロジーのキャッチアップが難しい方や、加齢に伴って視力が低下している方にとっても有効です。
■対象モジュールと影響範囲
UIの完全刷新に向け、第1弾として実施する対象モジュールと影響範囲は次の通りです。
- Expense(経費精算)モジュール:申請者および承認者。ただし、モバイル利用時のUIは経路検索機能のみが対象となります。
- Request(事前申請)モジュール:申請者および承認者
エンドユーザーのうち、処理者(経理部門など)と管理者ユーザーには影響がありません。
■新UIで実現できること
新UIでは、具体的に利用者様にどんな価値があるのでしょうか。先ほどお伝えした「操作性の向上」「効率化」「アクセシビリティの向上」の3つを軸にポイントをまとめると以下の通りになります。
●操作性の向上
- 直観的なUIで、従来比で最大50%習熟しやすくなりました。管理者やサポートへのエスカレーションが少なくなり、エンドユーザーはより利用しやすくなります。
- 1ウィンドウにつき1登録作業となるようにし、ユーザーの視認性を向上させ、作業スペースを確保しました。
- チェックマークなど視覚的な手がかりを表示させることで、作業を進めやすくなりました。
●効率化
- 作業時間を最大35%効率化しました。
- これまで特に時間のかかっていた作業時間を低減しました。例えば同席者入力は最大20%、配賦は最大20%、明細化は最大10%効率化しています。
●アクセシビリティの実現
- 新UIではさまざまユーザーにも、より直感的なユーザー体験を提供します。例えば、視力の低い方、画面読み上げソフトが必要な方、文字の読み書きが困難な方、体に障がいのある方、聴力が低い方、不安神経症の方などのさまざまな人へ、より使いやすいUIとなるよう設計しています。
- アクセシビリティの基準(W3C WAI WCAG 2.0 (Level A and AA)、SAP accessibility standard)に準拠した開発が行われています。また、SAP Concurのアクセシビリティに関する声明に沿って、よりインクルーシブな製品利用を実現しています。
今回はここまで。次回ブログでは、実際の変更内容をご紹介します。
開発の経緯やUI変更のポイントについては、こちらの対談ブログをご確認ください。
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